ginpeichanが映画を観た感想をだらだらと。


by ginpei_chan
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『シンデレラマン』★★★★★★★★(8点)

本年度アカデミー賞の有力候補らしいです、
ロン・ハワード監督&ラッセル・クロウ主演コンビの新作、『シンデレラマン』
1920~30年代のアメリカ大恐慌時代に、
家族を養うためにリングで戦い、アメリカ中に希望を与えた
ジェームズ・J・ブラドックの伝記映画です。
共演は、ジェームズの名マネージャー役にポール・ジアマッティ、
ジェームズの妻にレネー・ゼルウィガー、コミッショナー役にブルース・マッギル。
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なるほど、一時期隆盛を誇ったボクサーが、度重なるケガのために
試合が出来なくなり、恐慌で仕事にもなかなかありつけず、
しかし貧しさのドン底に陥っても家族を愛し、
千載一遇のチャンスを手にしてから、家族のためにリングで戦い続ける。

さすがはロン・ハワード、正攻法とでもいうような演出で、
2時間ちょいの時間で、起承転結を見せて、観客を感動に導く。
数学者とボクサーという、題材は違えど、
まるで前作『ビューティフル・マインド』をもう一度観ているようです。
最近は、映画よりも私生活の醜聞で名前を轟かせているラッセル・クロウですが、
なるほど身体を昔のボクサーみたいにビルドアップしていい演技見せてます。
また、夫の危険な仕事に耐える妻のゼルウィガーも安定した演技をしているし、
ポール・ジアマッティのマネージャー役はハマってる!
大きな落とし穴が無い、ウェルメイドな秀作です。

僕は、実際のところ、『ビューティフル・マインド』は、
面白いとは思ったけど、特に心の琴線に触れるような傑作とは思わなかったんですよね。
ストーリーは面白かったけど、あまりにも無難に作られすぎていて。
「その年を代表する映画」としてのアカデミー賞作品賞にはどうかなあ・・・と思っていたら、
オスカーをしっかり獲得してましたけどね。
「ウェルメイドな映画」が、そのまま「凄い映画」だとは必ずしもノットイコールで、
僕は、どちらかというと、後者を観たいと思っているような気がする。
だから、この『シンデレラマン』、「いい映画」だとは思うけど、
「凄い映画」ではないんだよなあ。
個人的に、唯一「凄い!」と思った点は、『ビューティフル・マインド』と同じで、
主人公の友人役、前作ではポール・ベタニー、今作ではポール・ジアマッティ、
この二人は凄かったと思います。
他の候補作を観ていないけれど、ポール・ジアマッティがオスカーを獲るなら納得する。

オスカーレースのことを言うなら、この映画、オスカーへの色気満々だと思うんですよ。
『ビューティフル・マインド』と同じ、正攻法の伝記映画で、
ドン底の状態にあえぐアメリカに現れたヒーローで、
しかも家族愛の物語で、妻はじっと夫の帰りを待つ、保守的ともいえる役柄。
ジェームズの劇中のインタビューで、「この国を愛している」というようなセリフも出てくるし、
イラク問題やハリケーンの災害で国中に不満を抱えている国としては
こういう映画を欲しがっているようにも思えるし。
んで、個人的には、この映画が作品賞を獲ることはないと思っています。
去年、同じように、「古き良きアメリカ」を舞台にした映画がオスカーに挑戦して、
作品賞を逃したし、(『アビエイター』のことです)
アカデミーが、2年連続で、ボクシング映画に作品賞を与えるとは考えにくい。
(作品としての凄味は、正直『ミリオンダラー・ベイビー』の方が上だと思う。
 『シンデレラマン』の方が万人向けだけど)
もちろん、『シンデララマン』はいい映画だけどね。
個人的には8点。ウェルメイドな良作です。
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by ginpei_chan | 2005-09-21 02:31 | 映画(さ行)