ginpeichanが映画を観た感想をだらだらと。


by ginpei_chan
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『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』★★★★★★★★(8点)

『硫黄島からの手紙』の感想も書かないと...なところですが、
今観たばかりの、『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』の感想を書きます。
昨年のカンヌで最優秀男優賞と最優秀脚本賞を受賞した今作。
その最優秀男優賞を受賞したトミー・リー・ジョーンズの初監督作品でもあります。
また、脚本を書いたのは、『アモーレス・ペロス』『21グラム』の脚本を書き、
また、来年公開の話題作『バベル』の脚本も書いた、
まさにアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の懐刀です。
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メキシコ国境に近い、テキサス州のとある町。
メキシコからの不法入国者であるメルキアデス・エストラーダが、
何者かに銃殺されて埋められているのが発見される。
彼の親友だったカウボーイのピート(トミー・リー・ジョーンズ)は、
メルキアデスを撃った犯人が、国境警備隊の隊員のマイク(バリー・ペッパー)である
ことを突き止め、ピートはマイクを襲い、暴行を加えて手錠をかけて拉致する。
そして、埋葬されたメルキアデスの墓を掘り起こさせ、
ピート、マイク、メルキアデスの遺体は、メキシコの彼の故郷の村へと旅立つ。
それは、生前メルキアデスがピートと結んだ約束を果たすためだった。
メルキアデスは言った。「俺が死んだら、故郷に連れて帰ってくれ。」と。

物語はいわゆるロード・ムービーで、舞台は土埃の匂ってきそうな荒野。
腐り続ける死体を馬に乗せて旅をするという、異色のストーリーです。
全編にわたってどこか刹那的で、この物語を紡いだ主役の二人、
トミー・リー・ジョーンズもバリー・ペッパーもそれはもう文句なしに上手かった!
トミー・リー・ジョーンズが上手いのは当然としても、
バリー・ペッパーは本当に上手かったなあ...
本当に、いい役者さんになったと思います。
『バトルフィールド・アース』のときはどうしようかと思ったよ...(笑))
彼が、メルキアデスを撃つ前と後の変化とか、ピートから逃げようとするところとか、
なんかいちいち印象的な演技をする人なんだなあ...
それから、ピートと逢瀬を重ねる人妻と、マイクの若くて美しい妻。
この二人の女性もすごく存在感があってよかった。
また、印象的だったのは、国境近くに独りで暮らす盲目の老人。
演じた俳優さんも凄いが、書いた脚本家も凄い。
彼らの旅で出会う人々の、その誰もが印象的でした。
俳優たちの演技も、撮影も、ストーリーも良かった。文句のつけようが無いです。
(またねえ...ラストもいいんだ。「およっ!?」とドンデン返されるんだけど、
 あれよあれよと納得のラストを導かれる手腕たるや...)
暗い話といわれれば暗い話なんだけど、いろんな感情をくすぐられた映画でした。

もうひとつ触れるとすれば、本編前半の、彼らが旅に出る前の部分では、
脚本家のギジェルモが『21グラム』でも見せた、時間軸が行ったり来たりする構造。
このへんで、がちっと映画が面白くなった気がします。
この構成力。本当に素晴らしかったです。

で、これだけ褒めておいて、採点は8点なんですが...
これは、ちょっと、最近いい映画を観すぎたので、ちょっとリハビリの意味も込め、
厳しいめの8点ということにしました。(笑)
9点台乱発で、もうちょっと冷静になろうかな、と。思いまして。(爆)
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by ginpei_chan | 2006-12-16 08:04 | 映画(ま行)