ginpeichanが映画を観た感想をだらだらと。


by ginpei_chan
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『シッコ』★★★★★★★★☆(8.5点)

『ボウリング・フォー・コロンバイン』で銃社会に立ち向かい、
『華氏911』でブッシュ一族とオサマ・ビンラディンとの関係にメスを入れた
気鋭の映像ジャーナリスト、マイケル・ムーアの最新作が『シッコ』
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国民皆保険制度の無いアメリカの医療保険制度に切り込んだ野心作です。
ムーアが医療保険問題を描く構想は以前からあったらしく、
911事件で救助活動に参加して以来疾患に苦しむ
救急隊員の治療問題も絡めて、満を持して世に放ちました。

作品の構成は、アメリカの医療制度と他の先進国の医療制度の比較、
そして、ムーアが救急隊員たちを、911事件の犯人たちが
手厚く収容されているというグアンタナモ軍事基地に連れていくくだりの2部構成。
どちらも興味深く観ていました。
マイケル・ムーアの作品なので、
若干自分の主張に都合のいい情報を揃えて論じているようなところもあるように思えますし、
彼一流のユーモアも、今回はちょっと控えめに演出したようにも感じました。
でも、彼は、真正面から堂々と正論を振りかざし、
今回の彼の作品はちょっと違うゾと思わせるくらいの熱がありました。
それは、彼の、とてもストレートな、母国アメリカへの愛だったように思えます。
『華氏911』では、かなりブッシュへの攻撃色が強まり、
観ているこちら(僕個人のことですが)が少し眉をひそめてしまったわけですが、
(いや、それでもじゅうぶん面白いんだけどさ(笑))
彼がいかにアメリカという国のことを真剣に想っているのか、
それが熱く、まっすぐに伝わってきました。

そして、この作品を観ながら、詳しくは語られていませんでしたが、
僕らの国、日本の国民皆保険制度について考えざるを得ませんでした。
アメリカ、フランス、イギリス、カナダ、いろんな国の医療保険制度について
勉強することができましたが、
では、日本はアメリカかアメリカ以外の諸外国か、
どちらの国に近づいていっているのか...
そのことを考えると、他人事ではないアメリカの現実と僕らの未来
そんなことに思いを馳せずにはいられませんでした。

なにか、この映画を観て、誰かとたくさん話をしたくなる映画でした。
いい作品でした。
8.5点です。
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by ginpei_chan | 2007-09-14 08:57 | 映画(さ行)