ginpeichanが映画を観た感想をだらだらと。


by ginpei_chan
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2006年 09月 01日 ( 1 )

『秘密と嘘』の、マイク・リー監督の最新作がこの『ヴェラ・ドレイク』
やはり、ロンドンを舞台にした人間ドラマです。
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見始めてしばらくは、これがいったい何の話なのか分かりません。
僕も、マイク・リーの新作で、ヴェネチア映画祭で賞を獲ったことで
タイトルを覚えていただけだったので、ストーリーは知らなかったんですね。

(ここからはネタバレアリなので、未見の方はスルーを・・・)
で、何のお話かというと、「法律で禁止されていた堕胎行為を行う主婦」の話です。
世話焼きで、太陽のように暖かく、優しい主婦のヴェラが、
望まない妊娠をした女性たちを助けたい一心で、
膣内に石鹸水を流し込んで流産させるという原始的な方法で堕胎施術をし、
家族も幸せいっぱいのそのさなか、彼女が施術した女性が死にかけたことで
警察当局に発覚し、彼女は逮捕されてしまう。
逮捕され、取調べを受け、判決を受けて投獄されるところで映画は終わっています。

話も暗いし、舞台になったのも終戦後のロンドンで空気も淀んでいて、
これといったスターが出ている映画でもない、かなり地味な映画です。
(スター、かどうかは別として、ジム・ブロードベントが出てましたね)
若い娘さんたちのために、無償で、良かれと思ってやったことで投獄され、
救いも何もあったもんじゃないです。
しかも、彼女、ラストシーンで、同じ罪で刑に服していた女性たちと出会うんですが、
「初犯だから刑期の半分で出所できる」と聞くのですが・・・
彼女がその言葉をどう捉えたのか・・・
彼女は、自分を騙して金を取っていたリリーを、驚きこそすれ憎む様子もないし、
逮捕されて、自分の罪を深く反省するよりも、
家族に迷惑をかけたことばかりを深く嘆いているし、
出所したらまたやるんじゃないか?と思ってしまった。
「バレさえしなければ、自分はとても素晴らしい行為をしている」と考えているような・・・
深く穿ちすぎな考えですかね・・・?
なんか、僕にとっては、かなり微妙なラストでした。

この映画のみどころは、なんといっても主役のヴェラを演じた
イメルダ・スタウントンの熱演でしょう。
ヴェネチアでも、主演女優賞を受賞したようです。
明朗で誰に対しても暖かくて優しく、
しかし逮捕された後で痛恨の極みで泣き崩れる彼女を大迫力で熱演していました。
素晴らしかったですね。
彼女を見るためにこの映画を見てもいいかも、です。
そんな感じで7.5点。
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by ginpei_chan | 2006-09-01 14:36 | 映画(あ行)