ginpeichanが映画を観た感想をだらだらと。


by ginpei_chan
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<   2006年 02月 ( 8 )   > この月の画像一覧

1972年のミュンヘンオリンピックで起こった実際の事件を通じて、
イスラエルの諜報機関モサドの暗殺チームが、パレスチナ人活動家を殺害していく姿を
追った、スティーブン・スピルバーグによる迫真のドラマ『ミュンヘン』です。
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公開からしばらく、「観ようかな~どーしよっかな~」と思い悩んでいたんですが、
土曜日の「スマステ」で、吾郎ちゃんが絶賛していたので、
ジャニーズに背中を押された格好ですが行ってきました。

もちろん、イスラエルとパレスチナの抗争というのは知ってはいても、
この、一個人の目を通した描き方というのが素晴らしかったです。
どれだけユダヤ人がパレスチナ人を嫌っているか、
どれだけパレスチナ人がユダヤ人を憎んでいるか。
教科書で読むよりも、この映画を観たほうがずっとずっと心に染み入ります。
きっと、ユダヤ系であるスピルバーグが描いたものなので、
解釈の仕方の問題で、ユダヤとパレスチナの双方に受け入れられるような
映画ではないかもしれないんですけど

それでも、遠いアジアに住む僕にはとても素直に受け入れられる映画でした。
民族の血と、一人間としての理性の狭間に揺れる男たちの姿、
そして、暗殺者としてその手を血で染めながら、
そんな世の中に生を受けた我が子をその手に抱く男の姿、
3時間の上映時間もあっという間でした。
エリック・バナ、ジェフリー・ラッシュ、よかったです。
新ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグも、マチュー・カソヴィッツも、
名前を知らなかったキアラン・ハインズもハンス・ジシュラーも、
凄くいい俳優さんでした。
モサドのチームも、「隠れ家」で遭遇するパレスチナ人ゲリラとの一夜も、
鉄道の駅でロバートが語る「民族の高潔さ」も、
オランダ人の女スパイを殺すシーンも、アヴナーがクローゼットで寝る夜も、
脳に焼きつく映像がたくさんあって、もう一度観たくなる映画でした。
この画力、演出力はスピルバーグならではでしょう。
個人的には、『シンドラーのリスト』よりも好きです。
また、近いうちにもう一度観てみたい。9点です。
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by ginpei_chan | 2006-02-27 05:32 | 映画(ま行)
湾岸戦争に従軍した海兵隊の著書を映画化した『ジャーヘッド』
主役にジェイク・ギレンホール、共演にジェイミー・フォックス、ピーター・サースガード、
それにクリス・クーパーもチョイ役で出演する、実力派俳優揃い踏みの戦争映画です。
監督はサム・メンデス。
過去の監督作品が『アメリカン・ビューティー』『ロード・トゥ・パーディション』という
クオリティのアベレージがすごいことになってる監督さんです。
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自我崩壊に追い込まれるようなアメリカ国内での訓練から、
狙撃手として従軍し、そして「一発も撃たずに終わった」退屈な戦争を描いています。

(以下チョイとネタバレあり)
これは、うーん、どう表現していいのか分からないけど、
僕の趣向、精神にはずどーんときた映画でした。
それは、主役のジェイク・ギレンホールに、というよりは、
彼のパートナー役だったピーター・サースガードに対するものかな・・・。
彼の演技を見たのは、先日の『フライトプラン』が最初だったんだけど、
今回の役柄には吸い込まれてしまいましたねえ・・・。
きっと、日常生活でなかなかうまくいかないドン詰まり状態で、
何かを変えたくて従軍して、それがエリート集団に選ばれて、
もう少しで、自分の中に誇れるものが生まれそうなときに、
それが生卵が床に落ちるみたいに
ぐしゃっと潰れてしまったときの絶望感といったら・・・。
きっと、彼は、武勲を挙げることで、誰かを殺すことで、
何かが変わると思ったんだろうなあ・・・。
そして、一発も撃たずに戦争が終わってしまった。
彼らが帰国して除隊した後のエピソードは、とても切ないものでした。
僕は、あまり映画の登場人物に入れ込むことはないんだけど、
なんか、彼の姿にはず~んときてしまいました。
終わってからも、ため息ばかりついていました。(笑)

まあ、それにしても、アメリカの超富裕層のフトコロを暖めるためだけに
戦場に送られて人殺しをさせられる兵士たちと、殺される側の油田を持った国々。
映画でここまで描かれるようになってからも、アメリカ国民は「強いアメリカ」を望む。
まったくもって不思議な国と言わざるを得ない。

訓練の描写も面白かったし、彼らが戦場で「退屈な」日常を送っている描写も面白いし、
重油の雨が降る砂漠も迫力があって面白かった。
ユーモラスな描写の中に、様々な生き方が交錯する、深い作品でした。
きっと、この映画、観ても何も感じない人もいるだろうし、
まれに、僕のようにずどーんとくる人もいるかもしれない。
そんな映画ですが、僕は観てよかった。感謝してます。8.5点。
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by ginpei_chan | 2006-02-20 01:29 | 映画(さ行)
クリスチャン・ベールがガリッガリに痩せて演じた不眠症の男の物語『マシニスト』
もうとにかく、このビジュアル↓に惹かれて観てみた次第です。
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いやあ、まあしかし、凄いですよねこの痩せ方。
一昔前のデ・ニーロでもここまではやらなかったかもしれない。

(以下ネタバレあり)
で、不眠症の男が巻き込まれる不思議な出来事のお話なんですけど、
ん~、ちょっとストーリーは釈然としないというか、スッキリしないというか。
ラストの意味は分かるので、もうちょっとうまく見せる方法はあったのかもなあと思う。
たぶん、クリスチャン・ベールの痩せ方凄いでしょ!
どーですかお客しゃーん!的な映画だったのかな。

ラストに謎が解明されて、それから彼は眠れるようになったというのはいいと思うので、
もう少し、そこまでの過程をスッキリ見せてほしかったといのが感想です。

ディテールでいうと、ジェニファー・ジェーソン・リーはよかったと思うし、
油っぽい工場のシーンがたくさん出てくるけど、あの工場の描写も面白いし、
それからカフェの子持ちバツイチ女性、あの人は魅力的だった。
惜しいな~。一皮剥ければ『メメント』だったかもしれないなあ。
7点です。
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by ginpei_chan | 2006-02-17 19:13 | 映画(ま行)
アンディ・ラウ、トニー・レオンの競演で始まったシリーズの完結編、『Ⅲ』です。
相変わらず、顔の濃い連中でお送りするアジアン県警対組織暴力ムービー

まあ~、やっぱりカッコいいっすわ。アンディ・ラウもトニー・レオンも。
それに、レオン・ライが出てくるわ、ケリー・チャンも出番が増えるわ、
もちろん、僕がかつて「香港の北大路欣也」と命名したアンソニー・ウォンも、
「香港の石橋凌」と命名したエリック・ツァンも健在。
『HERO』の始皇帝役だったチェン・ダオミンも渋い!
シリーズ完結編だけあって、非常にメンツが豪華なことになっております。
それに比例して、ストーリーも濃く、よく練られたものになっていました。

ちなみに、こちらがトニー・レオンとアンソニー・ウォン。
トニー・レオンは脚のマッサージが好きな人。
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こちらがアンディ・ラウ。
今、一番アジアでカッコいい役者さんだと思う。
韓流スターとかメじゃないですよ。
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初登場のレオン・ライ。
髪型のせいか、役柄のせいか、ちょっとぽっちゃりして見えました。
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今回一番渋くてカッコいい役回りだったチェン・ダオミン。
すげー怪しい人物像で見せておいて、実は一番カッコよかった、
シナリオと演出の結晶でした。
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ちょっと老けた?かもしれないけどケリー・チャン。
10年前は、もうアジア一綺麗な女優さんでしたよ。
今後10年くらいで、いい歳のとり方をして欲しいなと勝手に思っております。(笑)
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ああ、もう写真載っけただけでお腹いっぱいです。(笑)
画的にも面白かったし、カッコいいドラマに仕上がってました。
ただ、惜しむらくは、『Ⅱ』を観たときも感じたんですが、
ちょっと人間関係が入り組みすぎていたり、
特に『Ⅲ』ともなると時間軸がぐちゃぐちゃになっているので、
シナリオを完全に理解するのが難しくなってきたこと。
もしかして、この映画、『Ⅰ』で終わってたら傑作で終われていたかもしれないと思う。
『Ⅰ』だけ観ると、よくまとまっていて面白いですよ。
やはり、一度『Ⅰ』~『Ⅲ』をまとめて観てみたいなあ。
ちょっと消化不良で8点。惜しい。
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by ginpei_chan | 2006-02-16 10:00 | 映画(あ行)
ショーン・ペン主演、これがデビュー作のニルス・ミュラー監督による
『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』を観ました。
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実際にリチャード・ニクソン暗殺を企て、失敗した男の実話を基にして
監督ミュラーが脚本を書き、5年の歳月をかけて完成させた入魂の一作です。
この新人監督のデビュー作に、レオナルド・ディカプリオ、アレクサンダー・ペイン、
アルフォンソ・キュアロンなどそうそうたるメンバーが
脚本を読んで製作協力を願い出たというから興味も沸きます。
キャストも、別居中の妻役に、『21g』で共演したナオミ・ワッツ、
友人で自動車修理工を細々と営む男にドン・チードルと、共演陣も豪華です。

44歳で、妻は3人の子どもと別居中、仕事もうまくいかず、
人生の逆転を狙ってビジネスを起こそうと奔走するも失敗し、
唯一心の頼りだった友人さえも裏切ってしまった人生どん詰まり男のサム・ビック。
そのサムが、いかなる軌跡でリチャード・ニクソン大統領の暗殺を企てるに
至ったかを描いた作品。
単にダメ男の悲哀を描いただけではない。
それをショーン・ペンが演じたからこれはもうタダゴトではない。
名指揮者レナード・バーンスタインに宛てたモノローグも独特の深みを持ち、
自分でダメ人間だということを自覚していながら、
それでも正直者がバカをみる社会に抗おうとし、
そして全てを失った後の焦燥感といったら、
これはもう、ショーン・ペン以外には演じられなかったといっても
言いすぎじゃない域に達しています。
ショーン・ペン=サム・ビックは、狂気に見えて実は正気だったのではないか。
この微妙なところを成立させたのは、当代一の俳優ショーン・ペンあってのもの。
演出面でも、時代を感じさせる映像はもちろん、プロダクションデザインも、
TVでウォーターゲート事件の釈明を繰り返すニクソン大統領の映像や
家具屋の社長がカーネギーの啓発書やテープを押し付けてくるところなど
時代を感じさせるディテールの描き方も素晴らしかったです。
正直、これはショーン・ペンの代表作になるのでは?と思ったほど。
もちろん、『21g』もいいし、『ゲーム』『ミスティック・リバー』も素晴らしいし、
『デッドマン・ウォーキング』も思い出深いけど、
今回のショーン・ペンも深いです。本当に。
日本で公開時には、たいして話題にもならなかったと思うけど、
映画ファンなら必見の映画だと思いました。
(暗いし、救いが無い映画なんだけどね・・・)
傑作の域に達していました。9点です。
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by ginpei_chan | 2006-02-14 06:08 | 映画(ら行)
堤幸彦監督の最新作『サイレン』
プレステ2のゲームを下敷きにしたホラー映画でした。
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主演は市川由衣、共演がココリコ田中、異文化交流森本レオ、嶋田久作、
チョイ役で松尾スズキと阿部寛というところでしょうか。

(以下チョイとネタバレ含む)
「衝撃の三回転結末」やら「映画館の音響設備を最大限に活かした恐怖の演出」など
触れ込みは大々的だったんですけど、個人的な感想をいえば、全く怖くなかったです。
87分の上映時間のうち、「怖い!」と思ったのは、
多節足ムカデが出てきたのと、森本氏のどアップだけ。(笑)
音響が怖いというより、サイレンの音がデカくてびっくりするくらいか?
ストーリーは、うーん、まあオチはまあまあ面白いんですけど、
劇中ナゾを散々投げかけるだけ投げかけておいて、
終わってみれば全ての複線に説明がつくわけでもなくてちょっと雑な気も。
オチの種類としては、近年こういうのは珍しくもないですし。
(自分が○○だったということを気づいていない、的なね)
サイレン=「sirene」=人魚というのは面白い発想だったんですけれども。
Jホラーって全く映画館に観に行ったことないし、レンタルもしないんだけど、
今回は堤幸彦ってことで観に行ってみました。
ちょっと残念な出来だったかな。5点。

正直いうと、87分の本編より、
本編上映前の1分くらいの『トリック2』の予告の方が面白かったです。(爆)
しかし、87分って長さからして、最初からTV放映を念頭に置いた作り方だよなオイ。
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by ginpei_chan | 2006-02-13 01:32 | 映画(さ行)
先日の『オリバーツイスト』とはうってかわって、
CGバリバリ(死語)、最先鋭のジャンボジェット機を舞台に発生した誘拐事件で
奪われた娘のために母親が奔走するアクション、『フライトプラン』です。
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僕はジョディ・フォスターは一番好きなハリウッド女優さんなので、
この映画もとても楽しみにしていたワケですよ。

どうしても、ストーリーが前作『パニックルーム』に似ているため、
それほど新鮮味はありませんでしたし、『パニック~』は個人的には傑作ですので、
それと比べると気の毒かな、という気もします。
ですが、「航空機設計のプロである女性が飛行機の中で娘をさらわれた」という
十二分に強引すぎる設定ではありますが、
どこか怪しそうに見える(そう演出している)アテンダントたちや、
絶対悪役と信じて疑わなかった(笑)、機長のショーン・ビーンも、
そして航空保安官を演じたピーター・サースガードなど、役者もとても良く、
航空機の中で進行する密室劇というスパイスも効いていて、
映画はとてもスリリングに描かれてます。
他の乗客の描き方も面白く、アメリカ人のアラブ系民族に対する偏見・差別や、
緊急着陸をするときの“迷惑な乗客”に対しての拍手など、細部も面白かったですねえ。

『パニックルーム』でもそうでしたが、ジョディ・フォスターの「戦う母親」というのは
既に専売特許になりつつありますが、それでも凛々しく力強く、とてもハマっています。
安心して観れるサスペンス映画でしたね。
上映時間が100分に満たないというのもgood。
デートに最適、でもひとりで観ても楽しい(笑)、上質なポップコーンムービーでした。
及第点の8点ってところです。
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by ginpei_chan | 2006-02-05 04:48 | 映画(は行)
久々に映画の日に映画館に行ってきました。
ロマン・ポランスキー監督の『オリバーツイスト』です。
言わずと知れた、文豪ディケンズの原作の映画化。
CGに頼らない、実直な作りの映画でした。
(CG使ってりゃ実直じゃねーのかとかツッコマないで下さい)
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9歳の孤児・オリバーが、一途に幸せを求めて辿った数奇な運命の物語です。

凄いな、ディケンズって。
もう、1,800年代前半にしてこんな物語が書けたものなんですねえ。
無垢な少年のオリバーと、彼が身を寄せていた救貧院の人間たち、
旅で出会う少年スリ団と、その首領のフェイギン、そしてその仲間のビル・サイクス。
みんな、大悪党ってワケじゃない、どこかケチな小悪党なところがリアルだ。
フェイギンを演じたベン・キングズレーは、言わずもがな巧かった。
もちろん、オリバーを演じた少年(オーディションで選ばれてデビューした
バーニー・クラークとうい少年)もとても良かった。
映像は、1,800年代のロンドンの猥雑さを再現したであろうセットも素晴らしいし、
しかしCGを多用しない作りであることから、とても役者に頼った映画でしたが、
じゅうぶん楽しむことができました。
こういう映画をじっくり楽しむのもいいですね。
8点。
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by ginpei_chan | 2006-02-02 02:31 | 映画(あ行)