ginpeichanが映画を観た感想をだらだらと。


by ginpei_chan
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なんか、今日はexciteブログ重いなあ...
せっかく更新するゾ!という意気込みのときにコレかよ...(もっとマメに書けよなw)

ってなワケで、韓国の映画賞を総ナメにしたという話題の映画、『王の男』
レンタルで観ました。
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いわゆる、「韓流四天王」のようなスターは出ていないけれども、
興行的にも大成功、賞も総ナメってんだから立派なモノです。
本国韓国では、四天王の映画ってのはアイドル映画みたいな扱いなのかも?
(ヨン様の映画がヒットしたって話も聞かないしねえ...)

ともかく、『王の男』。
僕が持っていたこの映画についての予備知識は、
その、「賞レースを総ナメした」ということと、
ストーリーの「大道芸人が王様をからかう内容の芸をして、王様の怒りを買い、
王様の目の前で芸をして笑わせられなかったら殺される」っていうもの。
僕は、そのストーリーが、この映画全般のあらすじだと思い込んでいたので、
本編開始後30分でそのストーリーをすべてなぞってしまったときには
「まさか、これで終わり???」とびっくらこいてしまったものです。(笑)

もちろん、それで終わりなわけじゃないんだけど、その後、王様やその妻、
そして重臣たちの陰謀に巻き込まれた大道芸人の生き様的なストーリーです。
なるほど、絶賛されるだけあって、なかなかスリリングで面白かったです。
主役のチャンセンを演じたカム・ウソンはカッコよかったですねえ。
男気があって、目ヂカラが強くて。
もうひとりの主役、コンギルを演じたのは、『ホテル・ビーナス』に出ていたイ・ジュンギ。
ん~、本物の女性のように美しい!という噂を聞いていたのですが、
まあ、男は男だよね。(笑)
で、影の主役といってもいい、暴君・燕山君を演じたチョン・ジニョン。
彼が上手かったなあ~。彼が良かったから、映画としてしっかりしたって感じがしますね。
キャストも良かったし、ストーリーもなかなかスリリングで面白かったし、
衣装もカラフルで面白かったり、いろいろな楽しみ方ができる映画でしたね。
ラストシーンも、ハッキリと結末を提示しない方法で、
観客に想像させていて面白かったしね。

まあ、韓国の歴史モノでもあるし、興味が無い人にはピンと来ないかもしれないですねえ。
それに、超絶イケメン韓流スターが出ているわけでもないし。
ただ、こういう映画をじっくりと楽しめるタチの人にはオススメできます。
7.5点かな。
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by ginpei_chan | 2007-04-27 00:31 | 映画(あ行)
ようやく観てきました、キムタク主演の『武士の一分』。
いやあ、日曜日の夕方の回、映画館は凄く混んでましたよ。
特に混んでたのが『硫黄島からの手紙』
大ヒットの予感アリアリです。
もちろん、『武士』も混んでました。こちらもヒットしたようですね。

で、『武士の一分』
監督はもちろん巨匠・山田洋次。
木村拓哉が主人公の盲目の武士・三村新之丞を演じ、
ヒロインの、新之丞の妻・加世を演じたのは、元宝塚の娘役・壇れい。
そして、敵役に坂東三津五郎が登場!
脇を固めるのも、山田組常連の緒形拳や小林念侍をはじめ、
桃井かおりや笹野高史、大地康雄など豪華絢爛!
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さて。
物語については簡単に。
舞台は今回も海坂藩、主人公の三村新之丞は毒見役で、毒に当たって失明。
夫の処遇をとりなしてもらおうとした妻・加世が、番頭の島田藤弥の罠にはまり、
身体を弄ばれてしまい、盲目になってなお、三村は島田へ果し合いを挑む...

まず、木村拓哉ですが、予想以上に良かったですね。
殺陣もカッコよかったし、余計なものを削ぎ落としたような演技もよかった。
彼が、この経験を、今後の俳優人生に活かしてくれることを切に望みます。(笑)
殺陣に関しては、本格的にはクライマックスの決闘くらいしか見ることができませんが、
自宅の庭で木刀を振るうシーン、師匠の道場で稽古をつけてもらうシーン、
カッコよかったですね、ほんとに。
聞けば彼、幼少の頃に剣道をしていたのだとか。納得です。
また、彼独特の笑いのセンスもとても活きている作品でした。

この映画の「笑い」については、これはもう笹野高史さんの素晴らしさに尽きます!
これは、脚本の良さにも拠るのですが、
ところどころに笑いどころが詰まっていて、観る側を飽きさせなかったですね。
映画館は、ところどころで館内爆笑の渦!
観客は、それは10代の若者から60、70代くらいのご年配の方々もいて、
みんな一緒になって笑えるというのは幸せなことだなあと思いましたよ。
笹野さんは本当に上手かった!というか、どの作品を観ても上手いんですけど、
今回はとても重要な役を与えられて、
笹野さんを起用した製作側の勝利ともいえるでしょうね。

また、ヒロイン役の壇れいさんもよかった。
来年の、「お嫁さんにしたい芸能人ランキング」でベスト10入りする
と読みましたがどうでしょうか?(笑)
美しく、可憐で、ひたむきで、控えめで、
それでいてちょっとあごのラインがふっくらしているのもgood!!(笑)
正直、最初は、壇れいさんの名前も知らなくて、
「主役のギャラに予算を割いたから、大物女優を据えられなかったんだな...」と
思っていたのですが、僕の下衆い予想に大いに反してくれました。(笑)

それから、敵役の坂東八十助三津五郎。
僕のイメージでは、もっと細い感じの人だったんですが、
役に合わせて肥えたのでしょうか?
コスい悪人で、キレ者で、どことなく妖しいという島田藤弥役をうまく演じてましたね。
もちろん、その他脇を固める役者さんたちも、どれもさすがの芸達者ぶりでした。
緒形拳はかっこよかったですねえ...1シーンしか出ないのがもったいないくらい。

それから、三村家の、下級武士としての暮らしぶりの描写や、
新之丞が勤める城内の描写、小林念侍が腹を切らされる描写とか、
彼が責任を取らされたという侍の上下関係のしきたりとか、
新之丞がお上に謁見するところとか、いろんな描写が面白い作品でしたね。
山田時代劇には、こういう楽しみがいっぱいあって好きです。

それから、今回も、クライマックスに決闘シーンを持ってきていますが、
『たそがれ清兵衛』よりはあっさりと、『隠し剣鬼の爪』よりは濃く描いてますね。
たぶん、初めて山田時代劇を観た人は、えらくアッサリに映るんじゃないかな。
これは、やはり、一番描きたいものをその後に持ってきているからだと思います。
今回も、ラストは、そういう話の筋になるとは分かってはいるものの、
やはりじーんときてしまいましたねえ...。
笑いと涙、殺陣とラブストーリー、このメリハリが山田洋次の真骨頂でしょう。

そう、思ったのですが、今回は笹野高史という俳優を三村新之丞の中間に配したことで、
随所に笑いが盛り込まれていて、とても面白かったのですが、
今回は、そういう軽妙なところを強調していたと思うのです。
今回のこの『武士の一分』という作品は、僕が思うに、山田洋次という映画監督の、
『寅さん』シリーズの人情喜劇と、藤沢周平時代劇のシリーズのひとつの結実
なのではないかと。
彼(もしくは製作者)が、興行的なことを考慮し、作品の質も考慮した結果、
木村拓哉の起用、笹野高史さんの起用、そしてこの脚本だったのではないでしょうか。
それが全て計算のうえだとしたら、まさに見事!一本取られました。

『たそがれ清兵衛』では、当時の下級武士の清貧ともいえる生活の描写が鮮烈で、
田中泯という俳優を起用した殺陣のシーンに時間を割き、
比較的ストイックな作品だったと思います。
『隠し剣鬼の爪』は、その路線を継承しつつも、
殺陣のシーンや、「隠し剣」のシーンをわりとあっさりと描き、
当時の武士たちの権力闘争や、身分の違う若い男女の密かな思慕など、
人間関係をじっくり丹念に描いたものになりました。
そして、3部作の最後になるこの『武士の一分』では、
それまでに山田洋次監督が培った人情喜劇のテイストをふんだんに盛り込み、
ストーリーも全般的に、3部作では一番分かりやすい物語になっていて、
製作的にも興行的にも、山田洋次の集大成的作品になったのではないでしょうか。

とても分かりやすく、万人が楽しめて、笑えて泣ける。
とてもよくできた時代劇の傑作が誕生しました。
これは、今年公開された邦画の中でも、屈指のエンターテイメントです。
8.5点です。
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by ginpei_chan | 2006-12-18 11:54 | 映画(は行)
個人的には、現代の邦画界で一番好きな映画監督かもしれない、
是枝裕和監督の最新作は、うってかわっての時代劇!
『花よりもなほ』を観てきました。
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女優・江角マキコを開眼させたといっても過言ではない、長編映画デビュー作の『幻の光』
素人俳優を起用し、暖かいタッチで死後の世界を描いた傑作『ワンダフルライフ』
新興宗教の集団自殺で家族を失った人々の心の通いあいと、
教祖を父に持った青年の魂の彷徨をドキュメンタリータッチで美しく描いた『DISTANCE』
どれも忘れられない作品でした。
そして、一昨年、柳楽優弥にカンヌ映画祭史上最年少の主演男優賞をもたらし、
是枝監督の国際的な名声を決定づけた『誰も知らない』・・・。
ああ、一晩かけて部屋で鑑賞会を催したいほどいい映画ばかりです。
ARATA、伊勢谷友介、寺島進、夏川結衣、遠藤憲一、浅野忠信などの、
「是枝組」ともいえる俳優たちが素晴らしいのはもちろん、
素人やお笑い芸人などを積極的に起用する監督独自のキャスティングは、
もはや是枝監督にしかできない神業に達しているといっても過言ではないと思います。
『幻の光』で、まだほとんど無名だった江角マキコを主演に起用し、
『ワンダフルライフ』では、生前の思い出を語る死者たちに
素人を多く起用してリアリティと温かみを表現し、
また、谷啓にトランペットを持たせ、抜群の透明感を持つモデルのARATAを主演に、
鋭く力強い存在感を放つ、これもモデルの伊勢谷友介を助演に起用。
『DISTANCE』では、ARATAや伊勢谷友介を続いて起用した一方、
遠藤憲一の怪演が光っていました。

あ、是枝裕和リスペクトのあまり、ダラダラと過去の作品について語ってしまいました。(笑)
まあ、素晴らしい作家と素晴らしい役者、素晴らしいスタッフ。
3年に1本くらいの寡作な監督ですが、毎回いい作品を世に送り出してくれます。

で、今回は、コメディタッチの時代劇。
へっぴり侍が、信州・松本から父の仇討ちのために上京するが、
貧しく、貧民長屋で暮らすうちに、長屋の仲間たちと穏やかに慎ましく日々を送り、
美しい未亡人に恋をして、剣の腕もからっきしだった彼は、
次第に仇討ちをすることに疑問を持ち、自分の生き方を模索するようになる、というお話。
主人公の青木相左衛門に、今が旬真っ只中、日本邦画界屈指の美形俳優・岡田准一。
ヒロインに宮沢りえ、そして仇役には浅野忠信。
また、長屋の仲間に、古田新太、香川照之、田畑智子、上島竜兵、千原靖史、
キムキム兄やん、加瀬亮、平泉成、絵沢萌子、国村隼。
この長屋の仲間との生活の描写が、本編の大半を占めますが、
このメンツだからこその、いい意味で軽く、ポップでテンポのいい、
活き活きとした江戸時代の庶民の生活を覗き見ることができます。
主人公が、江戸の貧乏長屋の生活を通して学んでいく人生・・・。
立派なチャンバラシーンもないし、どことなくチョンマゲコントのような映画でもあるし、
きっと、派手な映画を期待して観ると、肩透かしを食うと思います。
でも、監督の、そして、キャスト皆が作り出す暖かい眼差し、その空気。
とても良かったです。
相左が悩んだ末に出した結論、彼なりの「仇討ち」、良かったですよ!
観終わった後に劇場を出るとき、前を歩いていたおばさん3人組が、
「もう、すぐに寝ちゃったわよ~」「寝ちゃったってことは、面白くなかったのよ」
「でしょ~?そうよね~面白くなかったわよね~」って言ってましたけど、
僕は、笑えてちょっとホロっとさせられて、幸せな2時間を過ごすことができましたよ。
こういう映画も観て、是枝監督の次の作品は、また『DISTANCE』『誰も知らない』の
路線の映画を観たくなってきました。(笑)
是枝監督、よろしくお願いします。
それから、この映画もとても良かったけど、
次は、岡田准一の、徹底的にカッコいい時代劇も見てみたいなあ。
そんなこんなでいい映画でした。8点です。
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by ginpei_chan | 2006-06-04 09:45 | 映画(は行)
もう何年も前から製作が進みながら、
やっとこさ撮影にこぎつけた感のあるこの『SAYURI』
原作は、ベストセラーになった『Memoirs of a Geisha』。
昔から、スティーブン・スピルバーグが映画化を熱望していたとされ、
プロジェクト開始時はスピルバーグ本人が監督をする予定だったのが、
流れ流れてロブ・マーシャル監督に落ち着き、
主人公のさゆり役に日本人をオーディションしたとかしないとかだったのが、
結局主役を演じるのは中国人のチャン・ツィイー。
そうしてこうして実現したビッグプロジェクトがこの映画でございます。
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話の筋は、貧しい漁村に生まれた少女・千代が、京都の花街に売られ、
辛い下積みを経て芸者としてデビューし、紆余曲折を経ながら、
下積み時代に自分に優しくしてくれた中年紳士と結ばれる日を夢見るというものです。
千代役には、『北の零年』に出ていた大後寿々花ちゃん、
大人になった千代(さゆり)にチャン・ツィイー。
さゆりが憧れる電気会社の会長が渡辺謙、共同経営者で社長が役所広司、
千代の幼馴染みで後にライバルとなるおカボに工藤夕貴、
幼い頃から千代を虐め、さゆりにとって最大の壁になる売れっ子芸者の初桃にコン・リー、
初桃のライバルで、千代を見出して芸者として育てる豆葉にミシェル・ヨー、
千代や初桃、おカボが世話になる芸者の置屋のおかあさんに桃井かおり。
ざっと書いただけで、こうも豪華絢爛なアジアンキャストの面々です。

大後寿々花ちゃん、良かったですねぇ!
不遇な少女時代の千代をしっかり演じきっていました。
まあ、日本人であの眼の色はナイと思いますけどね。(笑)
おカボ役の工藤夕貴も、チョイ役かと思いきや、なかなかの存在感でした。
役柄的には全編に渡ってオイシかったですね。
それから、徹底的な虐め役のコン・リーは、身の毛もよだつ悪女っぷり。
それでいて、惚れた男には一途なところはちょっと好感持ったりして。(笑)
(余談ですが、英語では「Gong Li」って書くんですね。エンドロールで見てびっくり。
 「コン」、というよりは「ゴン」に近い発音なんでしょうかね。
 安易に「タンスにゴン」のCM出演のオファーをかけないように
 関係者に切に願います。)
豆葉役のミシェル・ヨーは、ちょっと老けましたね。
もっと若く見せられなかったのかと、ちょっと残念でしたけど。
謙さんや役所さんは安定してましたね。
役所広司は、いい意味で邦画に出ているときの彼そのものでした。
桃井かおりは存在感たっぷりでしたね!
あの独特の英語のセリフ回しはけっこうクセになるかも。

それから、日本の物語でありながら、巨大なセットとCGで再現したと思われる
京都の町並みと、衣装などの豪華な美術も見ものでした。
これは、日本で映画化したんじゃあここまでの映像は実現しなかったでしょうね。
今なら、京都の町でロケやって、ビルの写り込みをCGで消しても
この『SAYURI』の映像には及ばなかったでしょう。

で、この映画、さんざんホメてるようなこと書いておきながら、
実際のところはあんまりハマらなかったです・・・。
映像は良かったし、役者もそれなりに良かったんだけど。
ストーリーがね。ちょっと陳腐なような気がして。
女同士の諍い、憎々しいほどの悪役、秘めた恋、
なんとなくですが、日本の昼ドラの筋とよく似たようなモンですよね、コレって。
昼ドラを、映像と役者をスケールアップして2時間で描いてみましたって感じがする。
女性から見ると、もっとハマれたのかもしれないけどね。
僕としては、観て損はないかもしれないけど、無理してまで観る映画でもない。ような。
7点です。
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by ginpei_chan | 2005-12-16 02:13 | 映画(さ行)
今回の藤沢周平氏原作の映画化は、山田洋次ではなく黒土三男監督作品。
黒土三男氏といえば、どうも長渕剛関係のドラマやら映画やらの印象しかないので
ちょっと不安だったんですが、観に行ってきました『蝉しぐれ』
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この映画も、舞台は東北の小藩・海坂藩。
密かな思いを寄せ合った幼馴染の牧文四郎とふくのふたりがいつしか離れ離れになり、
文四郎は。父が反逆者の汚名を着せられ切腹させられ、
その反逆者の息子として屈辱の日々を送り、
ふくは、江戸へ行き、美しい女性になり、殿に見初められ、側室になっていた。
運命の歯車は狂い、文四郎は、ふくが産んだ殿の子をさらうように命じられる・・・。

観ていると、山田洋次の『たそがれ清兵衛』『隠し剣鬼の爪』と決定的な違いというのは
感じなかったし、なかなかよくできた時代劇に見えた。
時代劇というよりは、ラブストーリー的な要素が強いのかな、とは思ったけれど。
大人になった文四郎を演じたのは市川染五郎で、ふくは木村佳乃。
どちらも画になる役者さんです。
物語は、ふたりが子供の頃から、ふたりの恋にフォーカスを当てていた
感が強かったのでラブストーリーっぽく感じたのかなあ。
でも、子供編と大人編に別れるこの映画、意外と子供編の尺が長くて
本編の半分くらいはあったんじゃなかろうか?
なので、そんなに2時間まるまると染様を堪能できるわけではなく、
なんとなくですが、山田洋次なら、子供時代も同じ俳優で撮るか、
子供時代を撮らないで一本作るんじゃないかなあと思いました。
ともかく、子供編もわりと長いんですけど、子供編は、文四郎とふくよりも、
文四郎の父である助左衛門を演じた緒形拳がとても印象深かったなあ。
飄々としていて、しかり武士の誇り高かった父を文四郎は尊敬していた。
貧しい家でありながら高潔な雰囲気漂う父の姿を好演していて素晴らしかった。
そして、切腹させられるのだが、文四郎がその父の亡骸を猛暑のなかを
ひとりで大八車で家まで引いていくシーンは白眉。
この映画、いろんなシーンが印象に残っていて、写真集を作れそうな気がするほど。
映像はとてもきれいだったし、染五郎も木村佳乃もよかったし、
文四郎とふくの子供時代を演じたふたりの役者もみずみずしくてよかったし、
文四郎の幼馴染を演じたふかわりょうも今田耕司も悪くないし、
何より緒形拳・幹太の親子、文四郎の母原田美枝子、ふくの側近を演じた柄本明、
そして大滝秀治や加藤武などの大御所もガッチリ脇を固めている。
なかなかスキのないキャスティングでした。
映像も美しいし、キャストもよかったし、ストーリーも手堅く、なかなかのものでした。

『たそがれ~』と『隠し剣~』との違いといえば、
クライマックスの決闘シーンが、この『蝉しぐれ』では若干アッサリと作られていて、
山田洋次作品よりもカタルシスが足りないかな~という程度。
特に、僕のお気に入りの『隠し剣~』は、決闘があり、その後「鬼の爪」があり、
すごく興奮したのを覚えています。
この映画、文四郎がクライマックスでいきなり心眼に目覚める、というのは
ちょっと強引かな?と少し疑問に思いました。
でも、ふたりの男女の恋にじっと焦点を当てて描いている。
観客はわりと年齢層が高めだったけど、
若いカップルが見ても感動できるんじゃないかな。
なんか今、この映画、わりとヒットしているようで、
できれば、『隠し剣鬼の爪』のときも、これくらい脚光を浴びてほしかったものだけど・・・
で、とうとう、山田洋次氏、次の藤沢周平作品の映画化を、
主演にキムタクを迎えて撮るというんですよ!!!
なんかすげー不安なんですけど・・・(TωT)
ま、ともかく、この映画に関してはなかなか良いラブストーリーでした、ということで、8点。

あ、あと完全に蛇足ですが、未亡人にしておくには勿体無い、文四郎の母・原田美枝子。
アップになったときに、耳たぶにピアスの穴大写しでしたがな。(笑)
メイクで隠すようなこと、しないんですかね??
ちょっと不思議。
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by ginpei_chan | 2005-10-10 23:59 | 映画(さ行)
行定勲監督の最新作であり、吉永小百合さんの111本目の出演作らしい、
『北の零年』
吉永さん本人がTVに出て宣伝してて、けっこう力入ってるなぁと思いました。

明治維新後、淡路島から北海道に移住を命じられた稲田藩の人々が、
開拓し定住する姿を映したもの。
とにかくキャストが豪華。
吉永小百合さんはもちろんのこと、今やハリウッドで売れっ子の渡辺謙、
柳葉敏郎、石田ゆり子、石原さとみ、豊川悦司、香川照之、石橋蓮司、吹越満…
とてもじゃないけど書ききれん。(笑)
まぁとにかく豪華なキャストでした。
し・か・し。
豪華であればいいってもんじゃない。
特に、急に現実に引き戻されてしまった、田中義剛。
クソ俳優によるクソ演技を見せつけられてしまいました。(笑)

それと、あえて言わせてもらうと、吉永小百合さん。
美しすぎです。
性格もまっすぐすぎで、そんな人いないだろう…と、失礼ながら思ってしまいました。
リアリティ無さ過ぎ。
それ言っちゃうのはタブーだとは思いますけどね。
まぁ、でも、キャストはいろんな人が出てて面白かったです。

ストーリーもなかなか面白かったです。
以前、どこかで渡辺謙さんが、「僕の役はヒール」って言ってて、
それを忘れて映画を観ていたんですが、
終盤にストーリーが大きく転換するところでハッと気づきました。
あれは面白かったですねぇ。

まぁ、制作費もだいぶかかってて、それなりに映像もきれいでスケールもデカい。
でも、もうちょっと感が残る映画でした。
吉永小百合さんが出ているというだけで観に行く層は確実にあると思うので、
興行的に大コケしないで済むのかもしれませんが、
僕は違和感を感じてしまいました。
あと、スケールがデカいだけに長い。ちょっとダレました。
7点。
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by ginpei_chan | 2005-02-02 02:36 | 映画(か行)